「夏だから海だから人魚姫」ではなく、「夏だから海だから人魚姫(筋肉)」なのよ



「夏だから海だから人魚姫」という安易な発想から生まれたかと思われる新キャラクター「タラッタ」。しかし、彼女は見た目だけでなく、性格や運命も一風変わった存在だった。人間に憧れるあまり、自ら魔法で筋肉美を手に入れた彼女は、空の世界で出会った半魚人の男性「ライデン」と恋に落ちる。しかし、その恋は切ないものだった。人間の姿は一時的なものであり、やがて元の姿に戻ってしまうからだ。彼女はライデンに自分の正体を告げられずにいたが、彼もまた同じことを悩んでいた。二人は互いに本当の姿を知っても愛し合うことを誓い合い、海へと帰っていく。これは種族を超えた愛の物語である。

この物語は、グランブルーファンタジー ヴァーサスという対戦型格闘ゲームの中で展開されるものだ。このゲームはスマートフォン向けRPG『グランブルーファンタジー』(以下:『グラブル』)のスピンオフ作品であり、『グラブル』としては初めて家庭用ゲーム機向けに発売されたものだ1。このゲームでは、『グラブル』のキャラクター達が格闘技を繰り広げるほか、RPGモードというモードでは『グラブル』に近いシステムで物語が進行する。


この物語はRPGモードで展開されるものだが、その中でも特に注目されるべき点がある。それは、「タラッタ」が筋肉質な体を持っていることだ。このことは作中でも全く触れられておらず、プレイヤーからもさまざまな反応が寄せられている。一部のプレイヤーは「タラッタの筋肉は掌底同士を押し合うパームプレスで仕上げたに違いない」という推測を立てたり、「人擬姫(筋肉)だった… 筋肉はやはり全てを解決する……」という感想を述べたりしている。また、一部のプレイヤーは「タラッタ人間体を見て誰もノーリアクションなのが引っかかる」という疑問を呈したり、「あの騎空団の連中はごく普通の女の子のメグを見てるからな… 「ああ、またアウギュステか」ぐらいのもんだろう」という解釈を示したりしている。


このように、タラッタというキャラクターは、見た目や設定だけでなく、プレイヤーの反応や解釈にも多様性を生み出している。彼女は単なる「夏だから海だから人魚姫」ではなく、独自の魅力を持った存在と言えるだろう。